今回は、前々回のLDKの「幹」、そして前回の玄関・寝室の「枝」に続いて、その他の部屋、トイレ、浴室、洗面所、子供室、納戸など、樹木に例えたところの「葉」についてお話ししたいと思います。
これらの部屋は、言うまでもなく生活に不可欠な空間ですが、住まわれるご家族によってその位置や大きさ、他の部屋との動線、機能などはまちまちでしょう。但し、水回り(浴室・洗面・トイレ)は家族が頻繁に使う場所であることと、主に家事に携わる主婦(主夫)の使い勝手を重視すべきでしょう。現代は男性も家事・育児をする時間が増え、またこのコロナ禍で新たな生活スタイルになったことで、この点はよくご家族で話し合う必要があります。
そして、子供室や納戸、ウォークインクローゼット、シューズコーナー、多目的空間、また最近増えてきた玄関横の手洗いコーナー(コロナ対策)などは、もちろん建物の全体的な大きさやその頻度、予算などをトータルで捉えて、その優先順位、予算配分をよく思案して決めていくことになるでしょう。今の住宅、主に木造住宅は技術的には50~100年持つと言われています。その間のメンテナンスの周期を考える事、また家族構成が変化することを視野に入れた計画は不可欠です。長いスパンで捉えて間取り計画を考えて下さい。
このように間取り計画は、「幹」・「枝」・「葉」の順にそれぞれの役割を考えながら練り上げていくことが大切です。次回からは、各室について具体的にその役割や基本的な情報をお伝えしていきたいと思います。
代表 草野